たけのこ赤軍の自由帳

多重ゼータ値とNona ReevesとKIRINJIとRHYMESTERとPrince

【ライブレポート/ネタバレ含】KIRINJI LIVE 2022 Day 2: 10/18渋谷クラブクアトロ

この記事はこの曲を聴きながら読むのがオススメです:
KIRINJI - Rainy Runway

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前置き

行ってきました!!!KIRINJIワンマン!!!!

彼らを真面目に聴き始めてからまだ1年半とかなんですが、ライブは今回で4度目。初めて行ったのは昨年8月の「再会」リリースライブ (@Zepp羽田)で、それから年末のcrepuscularリリースツアー(@ZeppDivercityお台場)、直近だとコロナ禍で延期になってしまった公演の振り替えでもある、絵本「あの人が歌うのをきいたことがない」リリースライブ(@BillboardLive大阪)に参加しました。大阪のは3月頭だったから、実に7か月もの間を開けて参戦です。しかもビルボードのときは比較的少人数の編成(Dr楠さん/Baチガちゃん/ピアノ林さん)だったので、きっちりバンドで見られるのは約1年ぶり。もっとも近いリリースとしてはシングル「Rainy Runway」があったため、これに伴う (フェス等への出演はあったようですがフォローできず......) ライブのような性格が強いのかな、と思って行きました。

しかも、今回会場となった渋谷Club Quattroは僕が毎年欠かさず見に行っているNONA REEVESのクリスマス定期イベント「ノーナとHiPPY CHRiSTMAS」の会場でもあり、10月にクアトロで、しかもノーナ以外を見るというのがすごく新鮮に感じました。だいたい僕にとってはライブ参加そのものが4月末(Creepy NutsRHYMESTERの対バン)から無かったので半年ぶりに得られる高揚感なのです (8月末にBattle SummitでAwichのライブも見られましたが、あれはシークレットゲストだったということでノーカンで......)。

開場前に少し時間があったので、一緒にチケットを取った友人とガストで腹ごしらえをしつつライブ前恒例のセットリスト予想談義をしたのでその一部を。
「KIRINJIってあんまりバンドメンバーにボーカル表記しないけど、今回はたしか鍵盤で入ってる人 (注: 小田朋美さん) が "Syn, Vo" って書かれてたんだよな。女性ボーカル曲やるのかな」
「編成考えると6人体制の初期とかもありそう」
「シンリズムいるから雲吞ガールはいよいよ定番ぽいし、ってなると "だれかさんとだれかさんが" とか?あとは "Mr.Boogieman" とか、最近だと高樹がハングルラップやってた "killer tune kills me" もあるね」
「一人体制になってからは兄弟時代の初期曲をだんだん解禁しつつある気がする。一年前まで "千年紀末に降る雪は (注: 現体制では2021年12月に初披露)" とか "ダンボールの宮殿 (注: 現体制では2021年8月に初披露)" とか考えられんかったもん」
「今回もその枠はあるよなぁ。"Drifter" 待ってるぞ」
「兄のソロからなんかあるかなぁ。"絶交" か "冬来たりなば" か」
「おれは "涙のマネーロンダリング" と "雪んこ" がいいな」
「"Rainy Runway" は絶対外さないだろうから、雨つながりで "雨を見くびるな" はあって良い気がする」
「今回オールスタンディングだから、向こうもそのつもりで作ってきてるはず。こないだのフェス (注: SUMMER SONIC 2022) でもやってたみたいだし "都市鉱山" あるんじゃないか?」


さてこいつらどれだけ当たっているんでしょうかね。いざ会場へ。
番号は友人と連番でA199とA200。クアトロの番号システムを把握しているわけではないのですが、経験に即して言えばAがついていれば割といい方です。実際、前から6,7列目のボーカル正面というベストポジションを頂けました。

スタート~MC2

フロアに到着し、立って待つこと約30分。
客電が落ちて聴こえてきたのはテンポの速い軽快なシンセのイントロ。早くも予想的中、だれかさんとだれかさんが からスタート!
立ち位置はセンターにVo/Gt高樹さん、それを挟む形で上手側にGtシンリズムさん、下手側にSyn/Vo小田朋美さん。ステージ後方は上手からKey宮川純さん、Dr So Kannoさん(BREIMEN)、Ba千ヶ崎学さんというポジション。コーラスは前方二人が酷使される流れっぽい。
1番のサビ後にある名フレーズ "甘い雨降る木曜日" で実感しましたが、それにしても小田さんの歌の上手いことよ!そりゃボーカル表記されるわけだ。今回は終始この人に驚かされ続けました。

早めに1回目のMC。「実はこういうバンドでのワンマンは今年最初で最後」という少し寂しい事実も明かされつつ、2曲目の定番 非ゼロ和ゲーム へ。"イカロスの末裔" 以来のファンキーさは相変わらずですが、"利他的に 利他的に" のフレーズ後半で前列3人のコーラスが重なるのが美しかったです。
続いて、同アルバム "愛をあるだけ、すべて" からのミッドナンバー 新緑の巨人 も披露。ここ一年は高樹さんの歌が異様に上手くなっている気がするのですが、それが遺憾なく発揮された一曲でした。どうでもいいけど間奏の テンダブィ~ みたいなの本当はなんて言ってるんですかね

そして「ボーカル・小田朋美」の真髄ここにあり、とでも言いたくなるクオリティの killer tune kills me!!原曲の弓木さんパートを小田さんが、YonYonさんの韓国語ラップパートを高樹さんが担当。このスタイルはMaikaさんを呼んだ去年12月のライブでも見られたやり方だったので、今後も女性ボーカルがいるときは定番になるんじゃないかという感覚です。それにしてもサポートメンバーが "I want to cherish my tune" って歌うときのえもいわれぬ感覚はなんと表現すればいいんでしょうか。決してネガティブな意味ではないんですが。

この辺で「昔の曲」枠その1、兄弟時代のアルバム "7 -seven-" から タンデム・ラナウェイ をパフォーマンス。これは2020年のバンド体制ラストライブで演っていましたが、それ以来ということでいいんでしょうか (間違っていたらすみません)。自分でアルバムを聴いているだけだと永遠に気づけない「新緑~キラチュン~タンデム」というような綺麗な流れを教えてくれる、っていうのもライブの醍醐味のひとつですね。


5曲終わったところで2回目のMC、「今回は同期なし、生演奏だけで合わせている」という衝撃の事実が発覚。マジかよ
ついでに少しだけメンバー紹介の時間がありました。銭湯に生息する謎の爺さんトークもそこそこに次の曲へ。

MC2~MC3

気を取り直して6曲目は 薄明 で再びゲストボーカルを生かしたプレイ。フランス語も難なくこなす小田さんは流石といったところ。その直後に歌詞飛んで1番もっかい歌う高樹はなんなんだよ
アウトロで少しずつ楽器を減らしながら "La la la..." のコーラスが取り残されていくアレンジには初めて出会いました。曲の雰囲気にピッタリ。

ついでにもういっちょ客演曲、アルバム "cherish" から Almond Eyes をパフォーマンス。最近の定番曲ではありますが、流石に鎮座Dopenessは何回も呼べないのかMELRAWが大胆なサックスソロで弾けている印象があります。(昨年のライブは2回ともそうでした。2020年のスタジオライブも確かそう?)
しかし今回はホーン抜きの編成、どうするのかと思いきやまさかのシンリズムがギターソロで大暴れ。あまり弾いているときに体を動かすタイプではないですが、表情を見ているとゾーンに入っていたのは誰の目からも明らか。

少し怪しげな盛り上がりの後は、まさかの silver girl
待ってました。本当に待ってました。去年のcrepuscularのツアーは二日構成だったうちの二日目のチケットを取ったのですが、一日目の開場前に居ても立ってもいられず会場に向かって物販でパーカーだけ先に買ってしまったのです。新品のKIRINJI一色な服に身を包んで、東京テレポート駅りんかい線を待ちながら「明日silver girlやってくれないかな〜〜〜」とかツイートしたのを未だに覚えています*1。この夢が一年越しに叶うとは。
余談ですが、僕はキリンジ/KIRINJIの楽曲には「大箱曲」「小箱曲」があると信じています。
文字通り会場のサイズによって良さが増幅される楽曲、というぐらいの意味で言っていますが、"silver girl" は小箱曲の代表という感じがします。ここまでの曲だと "非ゼロ和ゲーム" なんかもそうですね。
逆に大箱でバッチリ決まる曲といえば "進水式" "日々是観光"、泰行さんの曲ですが "スウィートソウル" とかでしょうか。



そして今回の懐古(?)枠。兄弟時代から 僕の心のありったけ が解禁です。
厳密にはバンド期でも2015年のツアーとかでやっているので特に封じていたわけではないでしょうが、まぁ久々ということで。去年8月の "ハピネス" とかと同じ枠ですね。
にしても兄は歌が上手くなったなぁ。この曲の個人的ベストテイクは2003年の武道館なのですが、そこも飛び越えてCメロが本来のあるべき姿になったという気さえします。

からの ロッコロマネスコ、最新アルバムからインストを一曲。
ともすればバンドのインストというのは箸休め扱いされがちですが、この曲のとくにライブ版はそのような下馬評とは無縁の代物です。
原曲は角銅真実さんをマリンバ担当に迎えた豪華なアレンジでしたが、今回の編成ではなんというか、ステージ上の全員が均等に超忙しい、なかなかハードなアレンジで勝負に出てこられました。直後のMCでは高樹さんが「自分はあのフレーズがどうしても弾けない」とこぼす一幕も。

ここのMCでは「ステージ上の眼鏡率(3/6)が高すぎる」という問題点(?)が槍玉に上げられました。高樹さん最近はご自分の眼鏡いじり率も大概ですよ。

MC3~本編ラスト

「楽しい曲をやろう」と意気込んで始まる11曲目 雲吞ガール、これも当たり!
最近のライブではアウトロでキーボード担当(去年は岸田勇気さん)が超クールなソロを披露する流れがありますが、今回も宮川さんがブチかましてくれました。
シンリズムさんが「嫌です」担当から解放されて心なしかほっとしていたように見えたのは僕だけでしょうか。

ダンサブルな流れのまま 「あの娘は誰?」とか言わせたい に突入!!!これ僕のほんっっっとうに大好きな曲で、キリンジ・KIRINJIの全キャリア通してもトップ3は固いです。
今回はまさかのAメロのボーカルを小田さんと高樹さんの二人体制で歌うスタイル。
クアトロには珍しく(?)ステージ後ろのスピーカーやライトの隙間がごく小さなスクリーンみたいになってエフェクトが投影されていたのですが、これがまた曲のムードにぴったり。堀込高樹さんの書いた歌詞で個人的に一番好き*2なのはこの曲のブリッジ、

そう、本当の君はマッチ売り
雪に埋もれて眠ってる
朝が来て みんな見て見ぬふり
死にたいってのは生きたいってことかい?

なのですが、このパートでスクリーンに星空の映像が浮かんでいたのが完璧すぎて言葉も出ません。


浮遊感溢れるビートの余韻を残したまま次曲のドラムカウントが始まり、まず聴こえたのは大胆なベースソロ。
グルーヴィー極まる8小節ではありますが、聴き覚えがあるかと言われると微妙。
新曲かな、と思うやいなや雪崩れ込んでくる暴力的なシンセ。これ Golden harvest だったのかよ!!!
2016年品川ステラボールでこの曲をやったときの音源は100や200ではきかないぐらい聴いている自信がありますが、今回のシンリズムさんのプレイは本当に弓木さんの生き写しのようでした。ライブには新鮮な音を楽しみに来ているわけですが、聴きたい音が聴きたいとおりに入ってくるというのもまた何ごとにも代えがたい喜びがあります。






最高のギターソロを堪能し、アガる曲を3つ続けてやったんだから少し抑えるかな、と思った矢先ですよ。
ドラムカウントの代わりみたいな顔して出てきたのは、あの一回聞いたら忘れないシンセのフレーズ。

都市鉱山きちゃ~~~~~~~~!!!!!!!!!!ウヒョ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

これ!!!!!!!!!これだよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!俺が見たかったのは!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
キリンジもKIRINJIも堀込兄弟ソロも提供も客演もひっくるめて俺がいっっっっっっちばん好きなの都市鉱山なんだよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

これをお読みの皆さん、頼むから、一回でいいから聴いてください。。。
Youtubeで「キリンジ 都市鉱山」とか探せば原曲もライブも見つかります。ニコニコだったらさらに別テイクも見つかります。

現存している都市鉱山の音源は(僕が把握している限りで)9種類あって、
・アルバム "Buoyancy" 収録の原曲、2010/9/1
NHKホール、2013/4/12
・梅田クラブクアトロ、2013/12/20
昭和女子大学 人見記念講堂、2014/11/15
・EX THEATER ROPPONGI、2015/11/21
・梅田クラブクアトロ、2015/11/25
・EX THEATER ROPPONGI、2017/12/6
NHKホール、2020/12/9
NHKホール、2020/12/10
という具合で、兄弟時代の上二つは原曲のテンポ通りですが、バンド編成では演奏がかなり速くアレンジされています。この中でいちばん速いのは2017年の六本木(BPMがだいたい148。原曲が127)ですが、今回はこれにも劣らないぐらいのスピードでびっくりしました。
願わくば............ 歓声さえOKなら........................ レアメタルの名前連呼するパートがさらに500倍楽しかったんだけどな........................






思いがけないタイミングで一番好きな曲が来てしまってかなり気が動転していたのですが、生で聴けた感動を冷ますだけの時間は与えられず。
無情にも始まった次の曲...... も心なしか似たパターンで、シンセの強い主張と一度聴いたら忘れないビート。


そうそう、あの曲ですよ。みんな知ってるでしょ。
ほら、アレだって。ちょっと名前出てこねーや。

歌いだしがね...... え~~~と...... たしか......

「こいつはまさしく 太古からのメッセージ アイス・エイジからスペース・エイジ」



って殺す気か!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!



はい。
Golden harvest、都市鉱山と来て The Great Journey です。
僕の音楽趣味に多少理解のある人なら、僕が日本語ラップ好きで、中でもRHYMESTERがフェイバリットなのはご存知かと思いますが、まぁそんなヤツがこんな曲を全く予想してないタイミングでぶち込まれたらこうもなります。
KIRINJI単独*3でのThe Great Journeyはいくつか映像が残っていて、とくに原曲でのDさんのバースでは玄さんや女性陣がマイクリレーをしていたのが覚えにある方もいると思いますが、今回はなんと全ラップパートを高樹さんがひとりで担当。大変だなぁ。満室~~~~~~!!!!



ようやくここでひと段落。MCの最初に出た高樹さんの「いや~......」で観客から笑いが漏れたあたり、とんでもない構成に腰を抜かしていたのは自分だけじゃなかったようでほっとしました。
ワンマンにしては少し早めの「次で最後の曲です」から、今年に出た Rainy Runway で本編〆です。新曲なんだけど、この流れの後だと安心感がすごい。
スタジオの音源よりも高樹さんの声が優しくなっている気がしてなりません。

アンコール

再登場後のMCではグッズ紹介。
眼鏡型のキーホルダーが新商品として出ましたよ、の報。正直何も買うつもりはなかったのですが、実物を目にして両カラー(黒/クリアイエロー)買ってしまいました。


そうして始まったアンコール1曲目はもはやおなじみの 再会
生で聴くのは3回目ですが、回を追うごとにこれまた優しくなっているような気がします。この曲で描かれた当たり前の未来までもうすぐと信じて。



とくにMCが入るわけでもなく、次曲へ。
BPM120の単調なドラムパターン。これは聴き覚えある... "汗染みは淡いブルース" の日比谷のアレンジだよな?と思ったんですが。



まさかの!



まさかの!!!!!




悪玉!!!!!!!!!!!




今日いちばんの驚きでした。これだけは絶対にやらないと思ってた。
少しだけキリンジ/KIRINJIの歴史について (今更ながら) 述べると、もともとキリンジ堀込泰行・高樹の兄弟からなるバンドで、二人のどちらかが作詞・作曲を同時に担当することがほとんどでした (要するに、作詞と作曲がずれることがほとんどない。少数ながら例外もありますが)。ファンはこれを泰行曲とか高樹曲とか言って区別することが多いです。
2013年にふたりが袂を分かってからは (泰行さんがソロとして、高樹さんが名前を引き継いでKIRINJIとして) 活動する中で、お互い自分の曲はそのまま引き継いでライブ等で演奏してOK、という暗黙の了解がありました。たとえば今回のライブで披露された "タンデム・ラナウェイ" や "Golden harvest" などはいずれも兄弟時代の楽曲ながら、高樹さんが作詞・作曲を担当しています。
逆に言うと、(公式として、兄弟仲は良好だということは強調されています。そのうえで) 兄弟の曲としての色が強い、とくに初期の曲は避ける傾向にある、ということでもあります。もちろんそういうスタンスが明文化されたというわけではありませんが、たとえばKIRINJIとしての活動が2013年に始まって2020年にバンド編成を解消するまで、兄弟時代に出したアルバム1枚目~4枚目の楽曲は一曲しか披露していません(2016年のツアーにおけるP.D.Mのこと。間違っていたら情報ください)。
ところがそのやり方が現体制になってから少し緩和されてきて、冒頭で友人と話していたように "ダンボールの宮殿" (2枚目) とか "千年紀末に降る雪は" (3枚目) とかが演奏されるようになって、少しずつ解禁されてきたという感覚がファンの一部(少なくとも僕と友人)の中にはありました。

そういう意味で "悪玉" はアルバム3枚目に収録された所謂 "高樹曲" であり、昨今の流れに乗って披露されてもおかしくはありません。
しかし、その中でもこの楽曲は少し特別な意味を持っています。なんといっても、2013年4月12日に開催された兄弟としてのラストライブの最後の楽曲なのです。
3回もアンコールを繰り返した果て、最後の最後、兄弟として15年続けた「キリンジ」を締めくくる楽曲として披露された "悪玉" ですから、ある意味で最も兄弟の楽曲としての色が強いといっても過言ではありません。
そんな曲を果たして高樹さんが現体制でやるのか、と言われれば「まず間違いなくやらないだろう」というのが僕の感覚です。


が、しかし!!!
ついに "悪玉" を現体制で聴ける日がここにやってきたのです*4
もちろん全編文句なしの名曲なのですが、個人的には2番の「マイクよこせ早く」からCメロまでの間奏でものすごく感動しました。
2013年の兄弟ラストライブで演奏されたときは、本当に最後の最後に演奏する楽曲なので、この間奏に「15年間続いた、キリンジとしての堀込泰行に残された最後の時間」という思いを感じずにはいられないのです。
言い換えれば、今回の演奏ではそのような寂寥感にとらわれず、本来の音の美しさを浴びられたという満足がありました。



長々と語ってしまいましたが、悪玉の衝撃もそこそこにライブは本当に最後の曲へ。
この素晴らしいワンマンライブを締めくくるのはKIRINJIを象徴するダンス・チューン、時間がない でした!
高樹さんが50歳を目前にして、人生の残り時間を意識し始めて作ったという楽曲でしたが、そのリリースからもう4年経っているというのも事実です。「永遠はもう半ばを過ぎてしまったみたい」という (中島らもさんのサンプリングですが) 詩的極まるラインにこの楽曲の大事な部分が詰まっていると思います。

おわり

物販は眼鏡キーホルダーだけじゃなくてシャツも買っちゃいました。。。フェスとかどれも行けなかったんだから仕方ないよ。うん。


なんというか、改めてセットリストを眺めてみると2020年のバンド体制ラストライブを強く意識している感じがしますね。実に11曲も重複しています。
ですが、例えばThe Great Journeyと都市鉱山の部分だけ抜粋してみても、2年前は曲が逆順だったり鎮座Dopenessがいたりで、魅せ方を巧妙に工夫してまったく別のライブに仕上げられています。

もう "新生KIRINJI" とか言えないぐらい時間が経ちましたが、さすが堀込高樹、進化が留まるところを知りません。
最高のライブをありがとう!みんなアーカイブ買って見よな。

www.kirinji-official.com


Setlist:
1. だれかさんとだれかさんが
2. 非ゼロ和ゲーム
3. 新緑の巨人
4. killer tune kills me
5. タンデム・ラナウェイ
6. 薄明
7. Almond Eyes
8. silver girl
9. 僕の心のありったけ
10. ブロッコロマネスコ
11. 雲呑ガール
12. 「あの娘は誰?」とか言わせたい
13. Golden harvest
14. 都市鉱山
15. The Great Journey
16. Rainy Runway
17. 再会
18. 悪玉
19. 時間がない

*1:

*2:同率一位は同じ曲のサビ「bright night 週末のシンデレラ インスタなら南瓜は馬車に」というフレーズです。一見 "インスタ映えを狙う現代のシンデレラ" みたいなモチーフを描いていて、この時点で強烈な着眼点だと思うのですが、ある時この曲を聴いていて「24時に解けるシンデレラの魔法」と「24時間で消えるインスタのストーリー」が掛かっていることに気づいて鳥肌が立ちました。

*3:ゲストがいるときはゲストに歌わせることが多いです。とくに2020年NHKホールのDVDには「鎮座がライムスのリリックを歌う」という日本語ラップの全ヘッズが目を疑う衝撃映像も収録されています。

*4:プロレスの曲ということで、今月亡くなったアントニオ猪木さんへの追悼かな、と思わないでもないですが...... 考えすぎでしょうか?